リバプールFCのサポーターにとって【You’ll Never Walk Alone】というフレーズは特別な意味を持っています。
リバプールサポーターなら当然のこと、欧州サッカーファンであれば一度は聴いたことがあるこの曲は、試合前や重要な場面でアンフィールドスタジアム全体で合唱されることで知られています。
しかし、このフレーズの意味や背景については、あまり知られていないかもしれません。
本記事では【You’ll Never Walk Alone】の意味と、その背景にあるリバプールFCやユルネバといった関係について詳しく解説します。
リバプールサポーターならずとも、ぜひ知っておきたい情報が満載です。
【You’ll Never Walk Alone】の意味とその背景
【You’ll Never Walk Alone】の意味とその背景は、以下の内容で知ることができます。
- 【You’ll Never Walk Alone】はリバプールFCのサポーターソング
- なぜ【You’ll Never Walk Alone】が採用されたのか?
- 歌詞を知るとリバプールFCサポーターの想いがわかる
- ビートルズと繋がりがあるの?
それでは一つずつ解き明かしていきましょう。
リバプールのエンブレムにも【You’ll Never Walk Alone】の文字が刻まれています。
【You’ll Never Walk Alone】はリバプールFCのサポーターソング
【You’ll Never Walk Alone】は、リバプールFCのサポーターソングで、もともとは1945年のミュージカル「回転木馬」で使われた楽曲なのです。
歌詞には「困難な時でも一人ではない」という励ましのメッセージが込められており、試合前や試合中にアンフィールドスタジアム全体で歌われることが多いのです。
そのため、【You’ll Never Walk Alone】はリバプールファンにとって特別な意味を持ち、チームへの愛情と連帯感を象徴するものです。
また、この曲はサッカーだけでなく、様々な場面で人々を勇気づけるために使われています。
なぜ【You’ll Never Walk Alone】が採用されたのか?
ミュージカル「回転木馬」の劇中歌であるこの曲は、劇中で主人公が困難に立ち向かうシーンで歌われます。
【You’ll Never Walk Alone】歌詞は次の見出しで紹介していますが、歌詞の意味が「キミは一人じゃないよ」「困難があっても前を向いて進んでいけば金色の空が見えるよ」とあるので、
リバプールサポーターは、この曲に「勇気」と「団結」を重ね合わせたのでしょう。
まさにリバプールのクラブ、選手、スタッフ、サポーターが一丸となる曲なのですね。
歌詞を知るとリバプールFCサポーターの想いがわかる
【You’ll Never Walk Alone】を直訳すると、「もう一人で歩くことはないよ」です。
「キミは一人じゃない、ボクらと一緒で仲間なんだよ!!」という温かい言葉なんですね。
それでは【You’ll Never Walk Alone】の歌詞と日本語訳を見てみましょう。
When you walk through a storm
嵐の中を歩くときはHold your head up high
顔を上げていこうAnd don’t be afraid of the dark
また暗闇を恐れないでAt the end of a storm
嵐が過ぎ去ったあとはThere’s a golden sky
金色の空が広がっているよAnd the sweet silver song of a lark
そしてヒバリの甘美な銀色の歌声Walk on through the wind
風の中を歩いていこうWalk on through the rain
雨の中を歩いていこうThough your dreams be tossed and blown
たとえキミの夢が吹き飛ばされてしまってもWalk on,walk on
歩いて、歩いてWith hope in your heart
胸に希望を抱いてAnd you’ll never walk alone
キミは決して一人じゃないよyou’ll never walk alone
もう一人で歩かなくていいんだよWalk on,walk on
歩いて、歩いてWith hope in your heart
胸に希望を抱いてAnd you’ll never walk alone
キミは決して一人じゃないよyou’ll never walk alone
参考元:【youtube】Gerry & The Pacemakers – You’ll Never Walk Alone
もう一人で歩かなくていいんだよ
上記の参考元から実際の曲を聴けますが、本当に心に染みますね。
アンフィールドスタジアムでサポーターが大合唱する【You’ll Never Walk Alone】を現地で聴いたら、きっと私は鳥肌立っちゃいます。
ちなみに「ユルネバ」とは、【You’ll Never Walk Alone】を日本語読みで短縮した言葉です。
ビートルズとの繋がり
先に言ってしまうと、ビートルズは【You’ll Never Walk Alone】をカバーしていません。
ただ、ビートルズのメンバーであるポール・マッカートニーとジョン・レノンは、リバプール出身なので遠からず関係があります。
ジョン・レノン
いくつか諸説はあるのですが、まずジョン・レノン本人というよりはジョンの父親がリバプールのファンであったと言われています。
ジョン本人はサッカーというかスポーツにはあまり興味がなかったそうです。
ただ、ジョンのソロアルバム『Walls & Bridges』のジャケットには、ジョンが11歳の時に描いた【FAカップ決勝戦:ニューカッスル・ユナイテッド対アーセナル】絵がプリントされています。
ポール・マッカートニー
また、ポール・マッカートニーは、父親の影響で自身も大のエバートンファン(エバトニアン)と公言しています。
リバプールには、リバプールFCとエバートンFCの2つのクラブがあります。Jリーグでいうと、セレッソ大阪とガンバ大阪みたいなものでしょうね。
そんなエバトニアンだったポールですが、当時リバプールに所属していたFWケニー・ダルグリッシュ(1977-1989)と仲良くなってからは、リバプールFCも応援するようになりました。
ジョージ・ハリスン
マスコミからの「どこのクラブチームを応援しているのかい?」という質問に、ジョージ・ハリスンは「赤でも青でもないところが好き」と答えていました。
ということで、リバプールFCでもエバートンFCでもないので、マージーサイド・ダービーでいうところのトレンメア・ローヴァーズFCのファンではないか?と噂されていました。
リンゴ・スター
リンゴ・スターは、義父の影響でグーナー(アーセナルFCのファン)であったと言われています。
とはいえ、ポールのような明確なファンであったと言えず、どちらかというとジョンやジョージのようにどこかフワッとした噂程度です。
いずれにしても、サッカーにはあまり興味がなかったのでしょうね。
ちなみにグーナーについて詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしてみてくださいね。
リバプールFCと【You’ll Never Walk Alone】の関係
リバプールFCと【You’ll Never Walk Alone】の関係を語る上で、1989年4月15日に起きた「ヒルズボロの悲劇」は忘れてはいけない事実です。
「ヒルズボロの悲劇」は、結果的に警備責任者の過失が認められました。下記のリンク先から見れますので、ぜひチェックしてみてください。
【You’ll Never Walk Alone】は、リバプールFCの象徴的なアンセムでもあります。
「困難なことがあっても一緒に歩んでいこう」という強いメッセージが込められています。
「ヒルズボロの悲劇」で永遠の別れとなってしまった97人を忘れることなく、今生きている我々で手を取り合って前を向いて進んでいく…、【You’ll Never Walk Alone】は、強い決意を持つための原動力となっているのです。
まとめ:【You’ll Never Walk Alone】の意味はリバプール愛の証でもある
リバプールFCというクラブチームとサポーターとの絆は、正直に言って単なるサッカーチームとファンの関係を超えています。
【You’ll Never Walk Alone】は、リバプールFCのサポーターにとって特別な意味を持つ曲で、1945年のミュージカル「回転木馬」で初めて披露され、その後リバプールのサポーターソングとして定着しました。
歌詞には「困難な時でも一人ではない」という励ましのメッセージが込められており、試合前や重要な場面でアンフィールドスタジアム全体で合唱されます。
このフレーズは、リバプールファンにとってチームへの愛情と連帯感を象徴するものです。
また、リバプールの歴史的な出来事である「ヒルズボロの悲劇」でも、この曲はサポーターたちの心の支えとなりました。
リバプールFCとそのサポーターにとって、【You’ll Never Walk Alone】は単なる歌ではなく、共に歩む決意と愛の証なのです。