「甲斐キャノン」とは、一体何なのか?
なんとなくイメージはできるものの、正確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。
先に言ってしまうと、日本球界を代表するキャッチャーである甲斐拓也選手の強肩を象徴する異名です。
特に盗塁阻止において圧倒的な実力を誇り、その送球の速さと正確性が「キャノン砲」をイメージできます。
さらに、その名前の由来や意味にはアニメ『機動戦士ガンダム』の「カイ・シデン」と「ガンキャノン」が関係しています。
本記事では、甲斐キャノンの誕生背景やそのネーミングの由来、甲斐拓也選手のプロフィール、そして驚異的な守備力をデータで解説します。
彼の送球スピードや日本シリーズでの伝説的な活躍など、ファンなら知っておきたい情報が満載なので、ぜひ最後までお読みください。
甲斐キャノンの由来とは?
甲斐キャノンとは、プロ野球選手・甲斐拓也捕手の驚異的な強肩を称える異名・愛称です。
特に盗塁阻止において圧倒的な実力を誇り、ボールを捕ってから二塁へ投げるまでの速さと正確性が評価されています。

こちらの動画で見ると、改めて甲斐キャノンの凄さがわかりますよね。
その由来は、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するキャラクター「カイ・シデン」と、彼が搭乗するモビルスーツ「ガンキャノン」にあります。
それでは、更に甲斐キャノンについて深堀して見ていきましょう。
- 甲斐キャノンの誕生秘話
- ガンダムの名キャラクター・カイ・シデンとは
- ガンキャノンと甲斐拓也の異色コラボ
甲斐キャノンの誕生背景
甲斐キャノンという呼び名が広まったのは、2018年の日本シリーズがきっかけです。
福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也捕手が、広島カープの盗塁をことごとく阻止し、6連続盗塁阻止という日本シリーズ新記録を樹立しました。



ちなみにボクは生粋の広島カープファンなので、この時の甲斐拓也選手をどれだけ恨んだことか…
この圧巻の盗塁阻止と守備パフォーマンスにより、彼はシリーズMVPを獲得し、一躍全国的に注目される存在となりました。
甲斐の強肩は以前から球界でも話題になっていましたが、このシリーズで「甲斐キャノン」という呼び名が定着したのです。
実は、最初は「キャノン砲」や「甲斐バズーカ」といった呼び方もありました。
しかし、よりキャッチーな名称を求める中で、『機動戦士ガンダム』に登場する「カイ・シデン」と「ガンキャノン」にちなんだ「甲斐キャノン」という名前が生まれました。
このネーミングがメディアやファンの間で広まり、現在ではすっかり定着しています。
ガンダムの名キャラクター・カイ・シデンとは
カイ・シデンは、アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するキャラクターの一人です。
彼は主人公アムロ・レイの仲間で、ガンキャノンのパイロットを務めていました。
当初は皮肉屋で軽い性格の青年として描かれていましたが、戦いを通じて成長し、最終的には信頼できる仲間へと変わっていきます。
このカイ・シデンが操るモビルスーツが「ガンキャノン」であり、大きなキャノン砲を背負って戦うのが特徴です。
甲斐拓也の「甲斐」とカイ・シデンの「カイ」、さらにガンキャノンの「キャノン砲」という要素が組み合わさったことで、「甲斐キャノン」というネーミングが生まれました。
まさに、アニメとプロ野球の異色のコラボレーションですね。
ガンキャノンと甲斐拓也の異色コラボ
このユニークな愛称が定着したことで、2019年にはプロ野球12球団と『機動戦士ガンダム』のコラボ企画が実現しました。
福岡ソフトバンクホークスは特別に「甲斐キャノン」モデルのガンキャノンを制作し、イベントで披露しました。
このコラボにより、野球ファンだけでなく、ガンダムファンの間でも甲斐キャノンの存在が話題となりました。
甲斐拓也選手のプロフィール
ここでは、甲斐拓也選手の基本情報と、育成選手からスター選手へと成長した軌跡を紹介します。
- 甲斐拓也選手のプロフィールと出身地
- 育成選手から日本シリーズMVPに輝くまでの軌跡
- ソフトバンクから読売ジャイアンツへ
甲斐拓也選手のプロフィールと出身地
項目 | 詳細 |
---|---|
名前 | 甲斐 拓也(かい たくや) |
生年月日 | 1992年11月5日 |
出身地 | 大分県大分市 |
高校 | 楊志館高校 |
身長・体重 | 170cm・87kg |
投打 | 右投右打 |
ポジション | 捕手 |
プロ入り | 2010年 育成ドラフト6位 |
所属球団 | 福岡ソフトバンクホークス(2011-2024)、読売ジャイアンツ(2025-) |
甲斐拓也選手は、高校2年の時に夏の甲子園高校野球に出場しました。
のちにソフトバンクでチームメイトとなる今宮健太の明豊高校に準々決勝で負けてしまいました。
最後の3年生時の大会では県予選1回戦で敗退、プロ入りを諦めていたところ当時の野球部監督がソフトバンクのスカウトに連絡をして…。
その後は育成選手としてプロ入りし、コツコツと努力を積み重ねて日本シリーズMVPに輝きました。



野球中継では大きく見える甲斐拓也選手ですが、身長は意外と低い170cmなんですね。
育成選手から日本シリーズMVPに輝くまでの軌跡
甲斐拓也選手は高校卒業後、2010年の育成ドラフトで福岡ソフトバンクホークスに指名されました。
しかし、育成選手としてのスタートは決して順風満帆ではなく、入団後しばらくは三軍での生活が続きました。
それでも甲斐選手は諦めることなく、課題であったバッティングを強化しつつ、持ち前の守備力を磨き続けました。
特に送球の正確性とスピードを武器に、次第に評価を高め、2017年には念願の一軍定着を果たします。
この年、正捕手としてチームのリーグ優勝に貢献し、盗塁阻止率の高さが話題となりました。
そして、彼の名が全国に知れ渡るきっかけとなったのが、2018年の日本シリーズです。
このシリーズで甲斐選手は、広島東洋カープの機動力を封じ込め、驚異の6連続盗塁阻止を達成。
この圧巻のプレーにより「甲斐キャノン」という異名が定着し、日本シリーズMVPにも選ばれました。
育成選手出身の選手がシリーズMVPを受賞するのは史上初の快挙であり、甲斐は一躍球界のスターとなったのです。
ソフトバンクから読売ジャイアンツへ
2025年、甲斐拓也選手は長年在籍した福岡ソフトバンクホークスを離れ、読売ジャイアンツへ移籍しました。
甲斐といえば、ソフトバンクの扇の要として長年チームを支え、日本一にも貢献した存在です。
特にリード面や強肩による盗塁阻止能力は、投手陣にとって大きな支えとなっていました。
しかし、プロの世界では世代交代の波は避けられず、ソフトバンクも次世代捕手の育成に力を入れ始めました。
こうした背景もあり、甲斐自身も新たな環境で挑戦したいという強い意志を持っていたのです。
移籍先の読売ジャイアンツは、リーグ屈指の強力な投手陣を誇る球団。
ベテランとしてチームを引っ張る役割が期待され、特に若手投手陣との連携が注目されています。
また、甲斐自身も打撃面での向上を課題に掲げ、新天地でさらなる成長を誓っています。
これからのジャイアンツでの活躍にも、大きな期待が寄せられています。
データで見る甲斐キャノンの強さ
甲斐キャノンと言われるゆえんを、具体的なデータや他球団キャッチャーとのランキングをもとに検証します。
- プロ野球最高水準の強肩と守備力
- 連続盗塁阻止記録
- 【2024年】プロ野球の盗塁阻止ポップタイムランキング
プロ野球最高水準の強肩と守備力
甲斐拓也の送球速度は、最速1.71秒、中央値1.86秒と驚異的な速さを誇ります。
これはMLBの一流捕手にも匹敵するレベルで、甲斐キャノンの異名にふさわしい数字です。
連続盗塁阻止記録
2018年の日本シリーズで6連続盗塁阻止という日本シリーズ新記録を達成しました。
この快挙が、彼の名を全国区に押し上げる大きな要因となりました。
【2024年】プロ野球の盗塁阻止ポップタイムランキング
順位 | 捕手名 | 送球速度(秒) |
---|---|---|
1位 | 田宮裕涼(北海道日本ハム) | 1.78秒 |
2位 | 甲斐拓也(福岡ソフトバンク) | 1.79秒 |
3位 | 佐藤都志也(千葉ロッテ) | 1.80秒 |
4位 | 古賀悠斗(埼玉西武ライオンズ) | 1.82秒 |
5位 | 甲斐拓也(福岡ソフトバンク) | 1.83秒 |
1位の座は田宮選手に譲ってしまいましたが、このデータからも甲斐キャノンの圧倒的な強肩ぶりがわかります。



下記の動画のとおり、見事にアウトにした一塁牽制球見ちゃうと、リードも取れなくて更に盗塁失敗率が高くなりますよね。
まとめ:甲斐キャノンとはガンダムキャラ「カイ・シデン」からの由来
「甲斐キャノン」とは、甲斐拓也選手の驚異的な強肩を象徴する異名です。
その由来は、アニメ『機動戦士ガンダム』のキャラクター「カイ・シデン」と、彼が搭乗するモビルスーツ「ガンキャノン」にあります。
2018年の日本シリーズで6連続盗塁阻止という偉業を達成し、シリーズMVPを獲得したことで、この名前は全国的に広まりました。
甲斐選手の送球スピードは最速1.71秒とプロ野球でもトップクラスで、まさに「キャノン砲」のような強肩を誇ります。
さらに、彼の活躍はプロ野球界にとどまらず、ガンダムとの公式コラボが実現するなど、異色の広がりを見せています。
2025年には読売ジャイアンツへ移籍し、新たな挑戦が始まります。これからの「甲斐キャノン」の進化にも注目していきましょう。