インフィールドフライは、内野に打ち上げられたフライボールが野手に捕球できそうな場合に適用されるルールです。
ある条件が満たされると、インフィールドフライが適用されて打者はアウトになりますが、もし野手が落球したらどうなるのでしょうか
バントした打球が小フライになって、審判の宣告の前にどう処理すれば良いの?
本記事では、インフィールドフライを落とすとルール上どうなるのか、また、それに関係する雑学を解説しています。
インフィールドフライを落とすとどうなる?【結論それでもアウト】
インフィールドフライは、審判が宣告した時点で野手が落球しても打者はアウトです。
インフィールドフライが成立する条件は以下の3つです。
- ツーアウトではない時
- 走者が一・二塁または満塁である時
- 打者が内野エリアにバントではないフライを打ち上げた時
では、ランナーはどうなるのか、インフィールドフライでもプレー中だからランナーは走っても良いのか…。
インフィールドフライは、選手たちでも判断に悩むので、野球ファンにとってもややこしくて理解しづらいですよね。
ですので、具体的な例で考えながら理解を深めていきましょう。
例えば、1アウト満塁の状況でバッターが内野へフライボールを打ち上げた場合です。
このフライボールがインフィールドフライとして審判に宣告されて、バッターは自動的にアウトとなります。
ただし、インフィールドフライを宣告されてもルール上はプレー中なので、他のランナーは状況を見て進塁することは可能です。
このルールは一見複雑ですので、時に勝負の明暗を分けてしまうシーンがあります。
まさに2012年7月12日、高校野球神奈川県大会【日大藤沢vs武相】で起こりました。
インフィールドフライの認識・判断の違いで、どんな結末となってしまったのか?ぜひこちらの動画をご覧ください。
インフィールドフライの意味は?わざと落球など不正を防ぐルールです
インフィールドフライが、なぜ不正を防ぐのかを説明します。
無死または1アウトでランナーがいる状況で、バッターがフライを打ち上げた場合、内野手が故意にボールを落としてダブルプレーを狙う可能性があります。
攻撃チームに大きな不利となる守備チームのちょっとあくどい戦術を防ぐために、インフィールドフライの意味があるのです。
インフィールドフライというルールがあることで、フライが上がるとランナーはその塁に留まる必要があり、守備側の不正な落球で追加のアウトを得ることができなくなります。
インフィールドフライは、ゲームをより公平に進めるためにあるルールであり、野球の戦術や駆け引きを理解する上で役立ちます。
インフィールドフライ宣告後、落球したのがファールエリアなら?
それでは、インフィールドフライ宣告後にボールがファールゾーンに落下した場合はどうなるのでしょうか?
インフィールフライが宣言された後、捕手または野手が故意に関係なく落球、ボールがファールゾーンに落ちれば、そのプレイはファールとして扱われ、バッターはアウトにはなりません。
これにより、守備側はプレイの無効化を目指すことなく、次のアクションに集中することができます。
しかし、ファールボールを捕手または野手のエラーにより、再びフェアゾーンへ転がり入ると話は変わります。
この場合は、インフィールフライのルールが再び有効となり、バッターはアウトになります。
このため、キャッチャーなど守備側の選手は、ボールの位置と動きを常に把握し、瞬時に適切な判断を下してプレーすることが求められます。
以上のように、インフィールフライルールは単純ながらも、試合の流れを大きく変えることがあります。選手たちはルールを正確に理解し、各プレイに最適な対応を心がける必要があるのです。
こちらの動画では、元NPB審判の山崎夏生氏はインフィールドフライを詳しく解説されています。
まとめ:インフィールドフライは故意に落球してもアウト
高校野球(春のセンバツ・夏の甲子園)やプロ野球の試合でも、しばしばみられるインフィールドフライ。
選手たちはこのルールを正確に理解し、次のプレーを予測しつつ素早く適切な判断をしなければなりません。
このような機転が働く選手でないと、レギュラーとして生き残るのは難しいのですね。
私たち野球ファンも、インフィールドフライが適用される場面で、自分ならどうプレイするのか考えながら観戦してみると面白いですね。
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