ロングスローがJリーグや海外プロサッカーであまり使われない理由について気になりませんか?
高校サッカーでは結構見られるロングスローですが、なぜプロレベルになるとその使用頻度が減ってしまうのでしょうか?
この記事では、ロングスローの基本から、その有効性やプロで少ない理由までを詳しく解説します。
守備力の違いや他のセットプレーとの比較、さらには今後のロングスローの可能性についても掘り下げていますので、ぜひ最後までご覧ください。
これを読めば、プロサッカーにおけるロングスローの戦術的な位置づけが分かりますよ。
ロングスローがプロサッカーで少ない理由とは?
ロングスローがプロサッカーであまり使われない理由について、以下の5つの観点から解説します。
- ロングスローの基本とその有効性
- プロレベルでの守備力が高い
- ロングスローを使う選手が限られる
- 他のセットプレーと比較してロングスローは単調
- 試合の流れを断つリスク【つまらない】
それでは順番に見ていきましょう。
① ロングスローの基本とその有効性
ロングスローは、ゴール前にボールを直接投入することで得点チャンスを作り出すセットプレーです。
特に、高校サッカーでは全国制覇した青森山田や山梨学院であったり、アマチュアリーグでは有効な戦術としてよく見られます。
ロングスローを得意とする選手がいる場合、この戦術を使うことで相手ディフェンダーをゴール前に引きつけ、得点の機会を増やせるという利点があります。
一方で、プロレベルでは、相手の守備力が強化されており、ロングスローが必ずしも得点に直結しないケースが多くなっています。
② プロレベルでの守備力が高い
プロサッカーの守備陣は非常に強固で、ロングスローによる攻撃を簡単に許しません。
アマチュアと比較して、基本的にセンターバックやゴールキーパーのポジショニングが優れていますし、ロングスローを無力化できることが多いため、プロではロングスローの成功率が低いのです。
ロングスローに対する守備の準備が万全で、空中戦でも優れた能力を持つ選手が多いため、ロングスローがゴールにつながりにくいということですね。
そんな中、2024年に旋風を巻き起こした町田ゼルビアのロングスローがメッチャ武器になっているのでビックリですよね
③ ロングスローを使う選手が限られる
ロングスローを投げられる選手は意外と少なく、そのスキルを持つ選手が限られています。
ロングスローには特別な技術が必要で、助走の取り方やボールを投げる際の手首や指の感覚が非常に重要です。
そのため、ロングスローを有効に活用できる選手が少ないことが、プロでこの戦術があまり使われない理由の一つです。
そんな中、こんだけ飛ばせるアマチュア選手がいただなんて…。
メッチャ飛ぶやん。
【世界一のロングスロー】驚異の50m超え
④ 他のセットプレーと比較してロングスローは単調
ロングスローは、他のセットプレーと比較すると効果が限定的です。
フリーキックやコーナーキックは多くの戦術的バリエーションを持ち、相手チームをより効果的に崩すことが可能です。
単純にロングスローでボールを放り込まれると、守る側もそれなりに対処できますし、チームとして50%50%の確率を狙う戦法をよしとするか・・・です。
プロの試合では、より確実性の高いセットプレーが優先されるため、ロングスローの使用は少なくなってしまいます。
⑤ 試合の流れを断つリスク【つまらない】
ロングスローは準備に時間がかかるため、試合の流れを断つというデメリットがあります。
ボールをタオルで拭いたり、投げる選手がスローインスポットまで走る時間がかかるため、試合のテンポが落ちてしまうことがあります。
このように、ロングスローは試合の進行に影響を与える可能性があるため、プロの試合では使用が敬遠されることもあります。
高校サッカーでのロングスローの活躍とその限界
高校サッカーでは、ロングスローが戦術的に重要な役割を果たしています。その理由と限界について3つの観点から見ていきましょう。
と、その前にこちらの動画をご覧ください。
セルジオ越後さんが的確なコメントをされています。
- 高校サッカーでのロングスローの戦術
- 成功例と失敗例の分析
- 高校とプロでの戦術的な違い
① 高校サッカーでのロングスローの戦術
高校サッカーでは、ロングスローは重要な攻撃手段の一つとして認識されています。
高校生の試合では、ゴール前の混戦や相手ディフェンダーの対応力がプロに比べて低いため、ロングスローが有効に機能します。
特に、ゴール前での高さ勝負が重要なシーンでは、ロングスローがチームにとって貴重な得点チャンスを生み出します。
② 成功例と失敗例の分析
高校サッカーでのロングスローには成功例も多くあります。
実際に、高校サッカー選手権大会ではロングスローを駆使して得点を挙げた山梨学院が優勝した事例もあります。
しかし、その一方で、ロングスローに依存しすぎて他の攻撃パターンが不足し、逆に相手チームに読まれてしまうこともあります。
また、見ている高校サッカーファンも「つまらない」「高校生という大事な時期にロングスロー(腕)に頼っては将来的に選手として成長しない」などの意見も出ています。
このように、ロングスローは効果的ではあるものの、その使用には慎重さが求められます。
③ 高校とプロでの戦術的な違い
高校サッカーとプロサッカーでは、戦術的な違いが明確に存在します。
高校生の試合ではロングスローが得点源として重宝されますが、プロでは別の戦術が優先されることが多いです。
また、プロの試合では、守備の組織力や個々の選手のスキルが高いため、ロングスローが通用しにくいという現実があります。
特に、2024年の町田ゼルビアはロングスローを武器にJ1で何度も得点しています。
そして物議を醸しだしたこのトリックプレーもありましたね。
プロサッカーにおけるロングスローの今後の可能性
今後、プロサッカーにおけるロングスローの可能性について、以下の3つの内容を考えていきましょう。
- ロングスローに対する新たなアプローチ
- 海外のチームでの使用例とその結果
- ロングスローの未来を考える
① ロングスローに対する新たなアプローチ
最近のプロサッカーでは、ロングスローの技術向上や新しい戦術的アプローチが模索されています。
特に、一部の選手がロングスローを使った特別なプレーを披露することで、再び注目を集める可能性があります。
ただし、依然としてプロの試合で頻繁に使用されることは難しいかもしれません。
② 海外のチームでの使用例とその結果
海外のプロチームでも、一部の試合ではロングスローが使用されています。
例えば、イングランドのプレミアリーグでは、ロングスローを活用して試合を有利に進めた例がありますが、長期的な成功例は少ないです。
このように、ロングスローは特定の状況では有効ですが、持続的な戦術として採用されることは少ないです。
③ ロングスローの未来を考える
ロングスローの未来については、今後のサッカー戦術の進化とともにその役割が変わるかもしれません。
特に、スローイン専門のコーチが導入されるなど、ロングスローの技術が洗練される可能性があります。
しかし、現時点ではプロレベルでの使用頻度は限定的であり、他のセットプレーが優先される傾向が続くでしょう。
まとめ:ロングスローがプロで少ない理由は守備側に対応されやすいから
ロングスローは高校サッカーでは重要な戦術の一つとして活躍していますが、プロレベルではその使用が少ない理由がいくつかあります。
プロの守備力の高さや、ロングスローを投げられる選手の少なさ、さらに他のセットプレーとの効果比較などがその背景にあります。
高校サッカーではロングスローを武器にできた選手が、プロサッカー選手として大成できず試合に出られないということもあるのでしょうね。
また、高校サッカーの場合は、受ける側の選手の質(技術、背の高さ、フィジカルの強さ)がハッキリしているので、ロングスローが効果的とも言えます。
ということは、蹴ったクロスボールもロングスローも同じであると言えますが。
今後、ロングスローが再び注目される可能性もありますが、現時点ではプロの試合で頻繁に使用されることは難しいでしょう。
とはいえ、町田ゼルビアの黒田監督がその常識を壊そうとして奮闘していますので、今後も大注目ですね。
新たなアプローチや技術の進化により、今後のサッカー戦術においてロングスローがどのように進化していくのか、注目していく必要があります。
引き続き、Jリーグや海外プロサッカーの戦術やトレンドをチェックしていきましょう。