プロ野球や高校野球でたまに見かける【空振り三振からの振り逃げで出塁】
しかし、走っていれば出塁できたのに、トボトボとベンチに戻って来た選手も見かけます。
ただし今回解説するのは【見逃し三振からの振り逃げ】です。
「え?そんなことあるの?ルールってどうなっているの?」と疑問に思う選手や野球ファンもいるかもしれません。
この記事では、三振と振り逃げの基本的な考え方や、それぞれの状況でどのようなプレーが求められるのかを詳しく解説します。
実際に起こったプロ野球での見逃し三振からの振り逃げ動画も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
見逃し三振からの振り逃げ出塁ができるだなんて…
一般的な振り逃げとは、空振り三振したけどキャッチャーが後ろに逸らしたから、それを見たバッターが一塁に走る…そんなシーンです。
振り逃げという言葉だけに「バットを振らなきゃ振り逃げが成立しない」わけではありません。
実は、見逃し三振からの振り逃げは、野球のルールの一つであり特定の状況下で発生します。
通常、バッターが三振した場合はアウトになりますが、キャッチャーが「捕球」できなかった場合、バッターは一塁に走ることが許されます。この状況を「振り逃げ」と呼びます。
振り逃げが成立するためには、以下の4つの条件が必要です。
- 主審が3ストライクを宣告した時
- キャッチャーがボールを後逸した時
- ノーアウトまたはワンアウトで一塁にランナーがいない時
- ツーアウトの時は無条件に発生する
見逃し三振でも、キャッチャーがボールを捕球できなければ、バッターは一塁に走って送球やタッチが間に合わなければ、バッターはセーフになります。
但し、1のように3ストライクを宣告されたら塁に出れても記録上は三振となります。
このルールを理解しておくことは、試合の流れを大きく変える可能性があるために、監督や選手なら必ず覚えておかなければいけません。
1点を争う試合状況であればなおさらです。
三振した条件反射で「クソー!!」ってバットを叩きつけながらベンチに戻ったら監督やチームメイトに怒られますからね。
三振は、3つめのストライクをバッターが取られるとアウトになってしまうルールです。
ここで大事なポイントは、三振は3ストライク目のボールをキャッチャーが「完全に」捕球することです。
要するに、3ストライク目のボールをキャッチャーが捕球できない場合、三振が完成しないことになります。
プロ野球の珍プレー【見逃し三振からの振り逃げの驚きの瞬間!】
事件は2021年4月11日の東北楽天ゴールデンイーグルスvs福岡ソフトバンクホークス[in楽天生命パーク]で起こりました。
6回表にソフトバンクの今宮健太選手が見逃し三振をしたにもかかわらず、振り逃げを試みました。
この場面では、楽天の先発・早川隆久投手が140キロのストレートで三振を取りましたが、捕手の太田光選手が捕球できず、ボールは三塁線へ転がっていきました。
今宮選手はこの隙を見逃さず一塁へ走り出し、最終的には早川投手がボールを拾い一塁でアウトにしました。
動画を見ると、早川投手が先に反応してボールに向かって走っていった→それを見た今宮選手が「振り逃げか?」と走り出した、とも見えますね。
いずれにしても、振らなくても振り逃げが成立することを知っていたから起きた珍(名)プレーなのでしょうね。
この試合で「振り逃げって見逃し三振でもできるんだぁ!?」と思った野球ファンもいることでしょうね。
まとめ:振り逃げは振らなくても成立するので要注意!
振り逃げという言葉が一般的になっているため、野球を始めたばかりの人はこのルールが空振りの場合のみに適用されると思いがちです。
しかし実際には振り逃げというワードは、野球の正式ルールには存在せず通称に過ぎません。
見逃し三振のボールをキャッチャーが後逸することは少ないですが、万が一の可能性はあります。特に少年野球ではキャッチャーのキャッチング技術が未熟なため、振り逃げが多く発生します。
守備側は、キャッチャーが落ち着いて対応できるように声援を送り、攻撃側は三振しても振り逃げの可能性を考慮して最後まで諦めずにプレーすることが重要です。
このルールを理解しておくことで、攻める側も守る側もより戦略的にプレーできますので、必ず頭に入れておきましょう。
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