アジアカップは、アジア全域のサッカー強豪国が集う大舞台の大会です。
今でこそ、ワールドカップ出場が当たり前のサッカー日本代表ですが、実はこのアジアカップで優勝するのはなかなか厳しい現実なのです。
この記事では、アジアカップで優勝するとサッカー日本代表に与える具体的な影響について詳しく探っていきます。
アジアカップで優勝すると…メリットはコレだ
サッカーで優勝すると得られる主なメリットは以下の通りです。
- 優勝トロフィーと賞金500万ドル獲得
- 選手とスタッフへのボーナスやステップアップ
- FIFAランキングの上昇
それでは一つずつみていきましょう。
優勝トロフィーと賞金500万ドル獲得
アジアカップで優勝すると、優勝トロフィーはもちろんのこと、賞金500万ドルが手に入ります。
優勝という名誉もそうですが、名誉と同じようにぶっちゃけこの金額が入ると選手たちにとっても協会にとっても大きなモチベーションとなります。
ちなみに賞金の使い道としては、チームの強化や育成だったり今後のサッカー日本代表の発展のために投資することが一般的です。
例えば、新しいトレーニング施設の建設や、優秀なコーチの招聘が考えられます。
また、選手個々の報酬として分配されることも多いです。さらに、地域のサッカー振興や社会貢献活動に寄付するケースも見られるようです。
選手とスタッフへのボーナスやステップアップ
上記でお伝えした通り、アジアカップで優勝すると選手やスタッフには多額のボーナスが支給されます。
勝利の報酬として「金銭的なインセンティブ」が設けられているということですね。
選手やスタッフたちも人間ですので、高額なインセンティブボーナスは高いモチベーションになりますし、スタッフもチームの結果が直結して評価されるので選手と同じようにヤル気も出ることでしょう。
また、活躍した選手たちの評価が高まり、ヨーロッパの各クラブチームからのオファーが増える可能性が高くなります。
スタッフも選手たちのメンタルやフィジカルのケアを評価されて、今のステージよりもステップアップできる可能性があります。
さらに、国内のサッカー人気も急上昇し、若い世代の新たなファン層が増えることでしょう。
もっと言ってしまうと、スポンサー契約やメディア露出も増加し、日本の経済効果上昇も期待されます。
FIFAランキングの上昇
国際的な大会であるアジアカップを優勝することで、当然FIFAランキングにも影響があります。
FIFAランキングの上昇は、各国のサッカー代表チームにとって重要な指標です。
ランキングはポイント制で、試合の重要度に応じてポイントが加算されます。特にワールドカップ本戦や大陸選手権の試合はポイントが多く、アジアカップもその一つに含まれます。
例えば、日本代表がアジアカップで優勝すると、多くのポイントを獲得し、FIFAランキングが大幅に上昇する可能性があります。
過去のアジアカップでも、優勝チームはランキングで数十位も上昇したケースがあります。
また、ランキング上昇による恩恵は、ワールドカップ出場権の獲得や強豪国との親善試合の機会増加にもつながります。
アジアカップでの優勝は、単なるトロフィー獲得以上の価値があり、代表チームの未来に大きな影響を与える重要な成果です。
アジアカップにおけるサッカー日本代表の成績
開催年 | 日本代表の成績 | 開催国 |
---|---|---|
1988年(第9回) | GL敗退 | カタール |
1992年(第10回) | 優勝 | 日本 |
1996年(第11回) | ベスト8 | UAE |
2000年(第12回) | 優勝 | レバノン |
2004年(第13回) | 優勝 | 中国 |
2007年(第14回) | ベスト4 | インドネシア,タイ,マレーシア,ベトナム |
2011年(第15回) | 優勝 | カタール |
2015年(第16回) | ベスト8 | オーストラリア |
2019年(第17回) | 準優勝 | UAE |
2024年(第18回) | ベスト8 | カタール |
サッカー日本代表は、アジアカップで輝かしい成績を収めてきました。
日本代表が初めて本大会に出場したのは1988年のカタール大会ですが、大学生主体のBチームで参加しました。
といっても、のちの日本代表で活躍する堀池巧選手、井原正巳選手、高木琢也選手などがメンバーでした。
1992年の広島大会では開催国枠で出場し、グループリーグを1勝2分で通過。準決勝で中国代表、決勝でサウジアラビア代表を破り、初優勝を果たしました。
その後も日本代表は安定した強さを見せ、2000年大会では中田英寿や中村俊輔といったスター選手が活躍し、再び頂点に立ちました。
2004年大会でも優勝し連覇を達成。2011年大会では香川真司や本田圭佑が中心となり、劇的な勝利を収めて4回目の優勝を果たしました。
この優勝で、日本はアジアカップ最多優勝回数を誇る国となりました。
私個人的に思い出深いのは、2004年中国大会準々決勝の対ヨルダン戦です。
PK戦に突入し、中村俊輔と三都主アレサンドロ共に芝生に足を取られて失敗し、0-1となったところでキャプテン宮本恒靖がレフェリーにコートチェンジを要求。
異例のPK戦途中で逆サイドで再スタートの要求は通るものの、スコアはリセットされず0-1のまま。
悪い日本代表敗戦ムードが漂う中…
ヨルダンに決められ0-2となり、決められたら負けとなる状況から、GK川口能活の神がかったセーブで見事PK4-3で勝利。
リアルタイムで見ていたのですが、このPK戦はかなり痺れました。
アジアカップのQ&A
- アジアカップってあまり意味が無いのでは?
- アジアカップの歴代優勝国は?
- コンフェデレーションズカップの廃止理由は?
ネットやSNSで話題となるアジアカップのQ&Aを見ていきましょう。
アジアカップってあまり意味が無いのでは?
サッカーファンの間では「アジアカップって意味あるのか疑問」と言われています。
というのも、アジアカップを優勝するとコンフェデレーションズカップの出場権が得られましたが、そのコンフェデレーションズカップは2017年に廃止。
また、アジアカップは選手やスタッフにとって厳しい過密日程なのですが、それに見合った恩恵がないと言われています。
結局、アジアカップで優勝しても、ワールドカップ出場権を得られるわけではありません。
アジアナンバーワンという名誉と500万ドルの報酬が入るものの、「結局アジアでナンバーワンでもね…」と、どうしてもワールドカップと比較すると価値が低いものとなってしまいます。
以上のことから、アジアカップに意味があるのか疑問視されているのですね。
アジアカップの歴代優勝国は?
アジアカップの歴代優勝国は以下の通りです。
開催年 | 優勝国 | 準優勝国 | 開催国 |
---|---|---|---|
1956年(第1回) | 韓国 | イスラエル | 香港 |
1960年(第2回) | 韓国 | イスラエル | 韓国 |
1964年(第3回) | イスラエル | インド | イスラエル |
1968年(第4回) | イラン | ビルマ | イラン |
1972年(第5回) | イラン | 韓国 | タイ |
1976年(第6回) | イラン | クウェート | イラン |
1980年(第7回) | クウェート | 韓国 | クウェート |
1984年(第8回) | サウジアラビア | 中国 | シンガポール |
1988年(第9回) | サウジアラビア | 韓国 | カタール |
1992年(第10回) | 日本 | サウジアラビア | 日本 |
1996年(第11回) | サウジアラビア | UAE | UAE |
2000年(第12回) | 日本 | サウジアラビア | レバノン |
2004年(第13回) | 日本 | 中国 | 中国 |
2007年(第14回) | イラク | サウジアラビア | インドネシア,タイ,マレーシア,ベトナム |
2011年(第15回) | 日本 | オーストラリア | カタール |
2015年(第16回) | オーストラリア | 韓国 | オーストラリア |
2019年(第17回) | カタール | 日本 | UAE |
2024年(第18回) | カタール | ヨルダン | カタール |
2027年(第19回) | ? | ? | サウジアラビア |
コンフェデレーションズカップの廃止理由は?
コンフェデレーションズカップは、FIFAが主催していた国際サッカー大会ですが、2018年に廃止されました。
廃止の主な理由は、ファンやスポンサー離れといった人気低迷によるものでした。
コンフェデレーションズカップは、ワールドカップや大陸選手権に比べて注目度が低く、サッカーファン、スポンサーや視聴者の興味が薄れていったのですね。
「アジアカップ」や欧州選手権などの大陸別大会が増えたことで、各国の代表チームもコンフェデレーションズカップの意味が見い出せなかったのかもしれません。
まとめ:アジアカップで優勝すると様々なメリットがあります
まとめますと、アジアカップで優勝すると以下のようなメリットがあります。
- 優勝トロフィーと賞金500万ドル獲得
- 選手とスタッフへのボーナスやステップアップ
- FIFAランキングの上昇
日本代表としては、FIFAランキングアップであったり協会の活動費として賞金500万ドルの獲得は大きいです。
特に選手に関して言えば、アジアカップでの活躍で自身のステップアップとなり、欧州などの有名クラブチームへの移籍へと繋がってきます。
その一方で、過密スケジュールで選手に負担がかかってしまうなどデメリットもあるようで、そこまでアジアカップの重要性があるのかな?という疑問もあるようです。
とはいえ、いずれにしてもアジアカップにサッカー日本代表が出場するのであれば、やっぱり優勝してもらいたいですよね。
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